佐世保市長
光武 顕

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 平成14年4月1日、佐世保が市になってから百年目の記念すべき年を迎えます。これを機にふるさと佐世保が歩んできた過去の歴史を振り返り、新しい未来へ踏み出すステップにしようと、平成9年に市史編さん事業が始まりました。この間、市史編さん室や執筆者の方々によって資料収集と調査研究が続けられ、佐世保市史の本編とも言える学術性の高い「佐世保市史 通史編」と、「佐世保市史 軍港史編」が発刊されます。

 これらの成果を基にして、本書には先史時代から現代までの佐世保の歴史が、中学生や高校生が読んでも理解できるように分かりやすくまとめてあります。また、写真や、イラスト、地図などもふんだんに取り入れてあり、新しい形の入門書とも言えます。

 わかりやすい佐世保の歴史の本としては、明治百年を記念して昭和43年に発刊された「佐世保のあゆみ」があります。それから三十数年経過した現在、新たな資料の発見や発掘調査の結果、今まで知られていなかった新しい歴史が分かってきました。

 特に本書には、縄文時代から弥生時代までの先史時代や、戦国時代などにおける新しい発見とともに、最近三十数年の間に起きた出来事などが書き加えられることになりました。また、佐世保の成り立ちを政治や経済の動きだけでなく、郷土を築いた人々や、人々の暮らしぶりなどを通して描かれているのもその特徴の一つです。

 佐世保の特徴の一つは、太古の昔から恵まれた自然を活かし、港を拠点として外へ向けて活動してきたことです。二つ目は、明治19年の佐世保鎮守府設置決定を機に近代の歴史が始まり、佐賀県などをはじめとする他所から多くの人々が移り住んで来たことです。そのため、佐世保市民はふるさと意識が薄いとも言われてきましたが、三代目、四代目の時代になり、我がまち佐世保を愛する人々が着実に増えてきました。

 我々の先祖が築いてきたふるさとを正しく理解することによって、さらに郷土愛が目覚め、市民の皆さんの間に広がれば、「住みたいまち佐世保」の実現につながります。

 「佐世保の歴史」が、同時に発刊される「佐世保事典」や「佐世保年表」などとともに広く市民に活用され、郷土愛を育む書として活用されますよう切望いたします。

平成14年4月